人は何のために生きるのか
2016年8月24日
主催:盛和塾石川
講師 稲盛和夫氏
盛和塾塾長 京セラ名誉会長
KDDI最高顧問 日本航空名誉顧問
市民フォーラム 2016年は、帯広と金沢で開催
人生の目的は心を磨くこと
心を磨くことは魂を磨くこと
以下、講演の中で印象に残っているものを取り上げる。
人生は「運命」という縦糸と「因果の法則」という横糸によって織りなされる
自分自身に定められた運命に従って生きていく節々で自分が思ったこと、自分が実行したことによって、人生の結果がまた新たに生まれてくる。
善いことを思い、善いことを実行すれば、運命は良い方向へと変わっていく。また、逆に悪いことを思い、悪いことを実行すれば、運命は悪い方向へ変わっていく。
サンスクリットの格言
偉大な人物の行動の成功は、その行動の手段よりも、その心の純粋さによる
日本航空の再建のため会長を引き受けた理由
1.日本経済の再生のため
2.日本航空の社員の雇用を守るため
3.国民の飛行機利用の利便性のため
「日本航空という企業は、今後は株主のためではなく、まして経営者自身の私利私欲のためではなく、そこに集う全社員が幸福になるために存在する」という信念を伝えることにより日本航空の社員たちは「日本航空は自分たちの会社だ」と考えるようになった。
「因果の法則」によって「運命」を変えることができる
― 陰騭録に学ぶ立命 ―
安岡正篤氏の著書「運命と立命」から『陰騭録(袁了凡著)』を知り、稲盛氏が運命と因果の法則を信ずることになったことから、袁了凡氏の逸話と陰騭録についてのお話があり、帰宅後、安岡正篤氏の『陰騭録を読む』を開く。
『陰騭録を読む』より
「陰騭録」は、経書の「惟れ天下、民を陰騭す」というところから出ているもので、「自然の支配する法則を、人間の研究によって得た法則によって変化させてゆくこと」が陰騭である。
著者の袁 了凡は、初め学海と号したが、後に、凡を了したとして了凡に改めたもの。