2020年4月に出版された
『Go to Togo 一着の服を旅して作る』の著者で
株式会社AFURIKA DOGSの代表取締役社長の
中須 俊治(なかす としはる)氏
人生や働き方を考えるうえでの
多くの気づきや刺激を受ける著書として・・・
※DOGSとは、仲間や友達・・・本著より
起業までの道のり
大学在学中に、休学をして単身アフリカのトーゴ共和国へ渡航し、ラジオ局のジャーナリストとして番組制作に携わった中須さんは、大学卒業後、京都信用金庫に入社しました。金庫では営業を担当し、独立、そして起業後、著書『Go to Togo 一着の服を旅してつくる』を出版されました。
「みんなが笑って過ごせる世界をつくる」ために、日本とトーゴを往復し、エウェ族と京都の職人の染色技術を重ねて商品開発をしている中須さんは、色文化を大切にするエウェ族と京都の職人たちの営みを、それぞれの感覚に届けるファッションを提案しています。
本著では、中須さんがアフリカや金融マンとしての経験や起業にいたる多くの問題が語られていて、人生について・働き方や起業について多くの気づきと刺激を受けました。
中須 俊治氏 略 歴
1990年11月 京都生まれ
2014年03月 滋賀大学経済学部 卒業
大学を休学しトーゴでラジオ局の
スタッフとして働く
トーゴに帰ってくることを約束して帰国
2014年04月 京都信用金庫 入社
2018年07月 京都信用金庫 退社
2018年09月 クラウドファンディング挑戦
2018年10月 株式会社AFURIKA DOGS設立
代表取締役社長就任
2018年11月 現地法人ETS.AFURIKA DOGS
設立
(トーゴ・パリメ)CEO就任
2019年01月 第一子誕生
2019年02月 デビュー作・作務衣の完成
2019年03月 フランス出張
2019年04月 トーゴ再訪
地元(京都)の金融機関で働く
就職先として地元の金融機関を選んだ理由は
自分が生まれ育った京都で働くことを選択し、
地域の人たちの関係をベースに仕事をしていける会社に入りたいと思ったこと。
そして、金融機関は、
地域で集めたお金を地域で循環させて、地域を発展させる仕組みを持っていること。
地元の金融機関であれば、
営業できるエリアが限定されているから、その地域にしっかりとお金を循環させることで
自分たちの繁栄も繋がること。・・・からです。
金融機関の営業の担当として
仕事では、技術力は高いのに低い工賃で働く京都の産業の実態をしり、アフリカで見た手仕事と京都の職人たちが抱える問題を互いのパートナーシップを築くことで解決することができないかと考えるようになります。
そのなかで、世界的に評価を受けている染色技術を持つ「アート・ユニ」の西田清社長と出会います。
本業のための資格取得の勉強のほかに、マーケティングや経営の勉強や起業の準備を行い、職場の仲間からアドバイスやエールを受け、「アントレ・サポート制度※」を利用して、事業をスタートしました。
※「アントレ・サポート制度」 起業を目的に退職する職員について、5年以内であれば、
また職員として復帰できる制度
ブランドネームだけでは足りない!
https://www.afurikadogs.com/company/
「アート・ユニ」の西田社長が染色をされたケンテ※を使って商品化した作務衣を着てパリをカッポし、デモンストレーションするなか、ファッションデザイナーから注目され、契約までの話になったものの、中須さんは、違和感を持ち、契約をキャンセルしてしまいます。
※ケンテ 1670年ころ、現在のガーナあたりの王侯貴族たちへの献上物として、
エウェ族がつくっていたもので、西アフリカ地域の最高級品・・・本著より
それは、ブランドネームだけが貼られて市場にでる契約であり、
多くの人に届かないものになってしまうことと
どこの誰がつくったものか分からない衣服になってしまうことに、
なってしまい
「売れたらそれでいいという」マインドが、職人たちを追い詰め、経済的に厳しい地域での生産が労働問題を引き起こしているかも知れないという、アパレル業界の問題を解決することにはならないと感じたからです。
どうせやるなら
革命を起こすくらいの気持ちでなければいけない!
世界を変える革命家が、目の前のたかだか何百万円くらいの契約に飛びつくのはダサすぎると、商談をキャンセルされました。
手仕事を繋ぐ
アフリカで見た手仕事と
京都の職人たちが抱える課題を
互いのパートナーシップを繋ぐことによって解決できないか
この問いが、株式会社AFURIKA DOGSの活動の原動力になっていると感じますが
皆さまはどのように感じられるでしょうか。
中須さんをお呼びして、講演会を開催する企画を進めております。
ご感想・ご希望をお聞かせいただければ、幸いです。