「途上国から世界に
通用するブランドをつくる。」を
コンセプトに「モノづくり」を通じて「途上国」の可能性を世界中に届けることを目指している株式会社マザーハウスさん。
そのマザーハウスさんの山口絵理子代表兼デザイナーの新著「Third Way(サードウェイ)」が出版され、講演でサインをいただきました。
マザーハウスのGoods
ジュートのブックカバーと「Good Luck」と印字されたサンキュータグ
「あなたに幸運を!お届けします」と日本語の説明が添えられていました。
写真のタグは、贈られた人も贈った人も、「幸せ!って」感じがして気に入って、自分で買ったものです。
その他にカバンや名刺入れ等も利用しています。
サードウェイより
サードウェイとは、「相反する二軸をかけ合わせて新しい道を創造する」と山口社長は定義づけています。
2006年にバングラディッシュジュートや皮革のバッグや小物入れの生産からスタートし、現在では、途上国で作ったバッグ、ジュエリー、アパレルなどを国内外38店舗で販売をしています。
新著は、起業から13年間のマザーハウスを経営してきた経験に基づく内容で、経営者だけでなく起業を考える人にも大いに参考になる思います。
その一部を紹介します。
ビィジョンについて
~大きなビジョンと小さなゴール~
ビジョンとして掲げた大きなゴールに向けて進むうえで、心がけていることがある。
ゴールと現在地の間に、「小さなゴール」を準備する。
一つの小分けしたゴールを達成したら次を探す。
設定して、達成を目指す。
そうやって少しづつ進んでいく。
~理想と情熱を長続きさせる3つのポイント~
- ビジョンを大きくすること。
- 定点観測をして、自分の立ち位置をはっきりさせること。
- プロセスの中で生まれた夢も追加すること
「共感」から「競争」のステージへ
~コンセプ共感からモノ共感へ移行~
起業当初は、お客様の100%が応援してくださる方々だった。つまり、私のビジョン、ストーリーに賛同したという動機で、大切なお金を支払ってくれる方々。
しかし、それは一つの小さな円のなかで行われる商店であり、ビジネスではなかったと思っている。
ストーリーに共感し、「応援したい」という動機でモノを買ってくれる。
このステージで達成できるのは、売り上げ規模としてせいぜい1億円程度だと思う。次に店を増やしていった。「コンセプト共感」から「モノ共感」へ移行したステージだ。
・・・と、ビジョンを達成するためには、創業時のコンセプトへの共感ステージから脱却し、モノ共感による競争のステージに移ることの大切さを伝えています。
デザインと経営のサードウェイ
~二つの視点から見えるもの~
経営とデザインは、二項対立ではない。
両者を掛け算して初めて、
ブランドがらせん階段のように一歩一歩成長できる。
そして、二つの視点からプロダクトや組織を見ることで、
ベストな判断ができる。